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探究活動の集大成として
ポスターセッションを行う「探究発表会」

豊島学院高等学校

〒170-0011
東京都豊島区池袋本町2-10-1

TEL:03-3988-5511

学校情報 学校HP

 7月17日(木)、豊島学院高等学校で高3生全員による「探究発表会」が行われました。生徒たちは自分の興味・関心に基づいたテーマで個人探究に取り組み、ポスターセッション形式(10分間でプレゼンテーション。その後の5分間は質疑応答)で発表します。この発表会で高い評価を受けた3人の生徒に各自の探究活動について、そして3人の先生に発表会のねらいについて話を聞きました。

生徒Voice1

テーマ:都市渋滞対策による渋滞ゼロは可能か

Y.Kさん 普通進学類型3年 Y.Kさん
普通進学類型3年

 テーマは「都市渋滞対策による渋滞ゼロは可能か」です。僕は幼い頃から「Cities: Skylines(シティーズスカイライン)」という都市を開発するゲームが好きで、渋滞が街の発展を妨げることを知っていたため、このテーマにしました。

 渋滞の主な原因のひとつは、都市の構造にあります。例えば戦後、都市計画よりも復興を優先して無秩序に都市を発展させたことや、景観保護の観点から道路の拡張工事ができないことなどが原因に挙げられます。

 そこで解決策として提案したのは、交差部の立体化や都市部への車の進入台数制限などです。進入台数制限に関しては、新交通システムとパークアンドライドの導入が効果的だと考えています。

 新交通システムとは、従来の鉄道とは異なる機能や特性をもつ交通手段のことです。そのひとつに名古屋の「ゆとりーとライン」があります。これは郊外では一般の道路を、都市部では専用の高架道路を走るバスです。高架道路には一般車両や緊急車両が入ることはできません。これを人々が利用することで自家用車への依存から脱することができると考えました。

 一方、パークアンドライドとは、自動車で駅やバス停まで行き、駐車場に車を停めて目的地まで移動する方法です。この方法によって都市部への車の流入が防げ、渋滞の緩和や環境負荷の軽減につながります。新交通システムとパークアンドライドの組み合わせの効果は絶大だと考えられますが、これらによっても渋滞をゼロにすることは不可能であると考えました。経費や土地の関係から難しい地域が多いこと、工事の交通制限でさらなる渋滞を招く恐れがあるからです。そこで自治体や国が協力して、これらを整備していくことが重要だと結論づけました。

 個人探究で学んだことは、資料の集め方です。インターネットで調べた情報は出典が明らかでない限り使用せず、図書館に行って交通学の本などから情報を入手しました。また、インドネシアの渋滞研究をされている教授のお話を聞きに行き、参考にしました。

 僕は子どもの頃から写真が大好きで、現在は写真部の部長を務めています。そのため大学で写真を学びたいのですが、都市研究のできる大学に進み、渋滞の解決策の探究を続けることも選択肢として考えています。

生徒Voice2

テーマ:日本で有名な昔話は世界でも通用するのか

K.Aさん 普通進学類型3年 K.Aさん
普通進学類型3年

 テーマは「日本で有名な昔話は世界でも通用するのか」です。日本独自の文化や価値観が世界でどれだけ通用するのかが気になり、この課題を設定しました。

 私は日本史を選択していて、日本に入ってきたオランダの蘭学や宋の朱子学のことを知り、海外の学問は素晴らしいと思いました。しかし、日本の『解体新書』をヨーロッパの人たちが読んだら、日本は遅れている国だと感じたのではないでしょうか。では今、日本が誇れるものは何かと考え、そのひとつにアニメーションがあることに気づいたのです。アニメのなかには昔話をモチーフにした作品がたくさんあります。私の大好きな『鬼滅の刃』の舞台は大正時代であり、昔話であるとも言えます。

 日本の代表的な昔話に『桃太郎』『浦島太郎』『かぐや姫』があります。これらの文化的背景を考えると、『桃太郎』には正義や秩序の維持といった日本の伝統的な社会観が反映されています。『浦島太郎』の背景には因果応報や無常観といった日本の仏教的な考えが、『かぐや姫』には無常観や人間の欲望のはかなさ、理想と現実のずれがあります。

 そこで、この3つの昔話が世界で通用するのかどうかを考えてみました。『桃太郎』は正義と善の勝利や、仲間と協力する『アーサー王伝説』が西洋にあるという点から、世界で共感を得やすいと思いました。『浦島太郎』の無常観は海外の人たちに共感されるでしょう。しかし、玉手箱を開けて不幸が訪れる展開だけは共感されにくいのではないでしょうか。

『かぐや姫』の無常観や人間の欲望のはかなさは『ロミオとジュリエット』に代表されるように、西洋との共通点が見いだされます。しかし、月の世界や天人は日本の神話や仏教的な要素であり、欧米の神とは違うため、この部分は共感を得られにくいと考えました。そこで教訓や価値観は普遍的であるため、日本の物語が世界でおおむね受け入れられやすいと結論づけました。実際に日本の昔話をアニメや絵本として紹介すると、多くの国の子どもたちが興味を示して共感してくれます。

 私は個人探究を通して、自分が好きなことを納得がいくまで調べる楽しさや喜びを知りました。今、興味があるのは経営学です。大学では経営学を専攻して、わからないこと、知りたいことを答えが出るまで研究したいと思っています。

生徒Voice3

テーマ:コストのかからない再利用可能ロケットの開発には何が必要なのか

T.Rさん 特別進学類型3年 T.Rさん
特別進学類型3年

 私のテーマは「コストのかからない再利用可能ロケットの開発には何が必要なのか」です。ロケットは打ち上げ時に機体が分離します。そして分離した部品はそのまま海に沈めてしまいます。基本的にロケットは使い捨てなのです。そこでロケットの完全再使用化は、ロケット開発の目標となっていました。

 NASAは再使用スペースシャトルを開発しましたが、機体代と運用費は抑えられたものの、整備に膨大な費用がかかってしまい、真逆の結果になってしまったのです。現在でもロケットの開発は進められ、民間企業による宇宙開発も活発になっています。そのひとつが、イーロン・マスク氏が設立した宇宙輸送サービス会社の「SpaceX社」です。この会社が開発したのは、完全に再利用が可能な「スペースシップ」です。

 SpaceX社とスペースシャトルとの相違点は、機体の回収方法にあります。SpaceX社はロケットを垂直に打ち上げ、垂直姿勢を保ったまま発射塔に戻し、巨大な機械式アームで回収します。ロケットに関して最近、日本にもうれしいニュースが舞い込んできました。SpaceX社一強かと思われていた宇宙開発でしたが、本田技術研究所が再使用ロケット実験機の離着陸実験に成功したのです。このように、今後のロケットは回収して再利用が可能な垂直打ち上げ式になると考えられます。

 また、使用燃料はこれまでの液体水素ではなく、液化メタンが主流になるのではないでしょうか。液体水素は高い推進力を得られますが、-235℃での保管が必要であり、冷却や輸送に高いコストがかかります。一方、液体メタンは液体水素と比較して推進力は劣りますが、常態では気体であり-160℃で液化するため、輸送や保管のコストが抑えられるからです。これからはより軽量でより加工コストがかからないロケット自体の材料について、また、搭乗パイロットへのライフサポートシステムについて探究したいと思っています。

 今回の個人探究は書籍ではなく、インターネットを活用しました。ネットのほうが最先端の情報が得られるからです。その代わり、公式のホームページだけを信頼して情報を入手しました。例えばSpaceX社のホームページ内容を翻訳ソフトで日本語に訳し、そこから情報を得たのです。

 父の仕事の関係で、幼い頃から宇宙やロケットに興味がありました。このテーマを選んだのは、こうした背景があったからです。将来はロケット開発の仕事に就きたいと思っています。

先生Voice1

探究が「学びたい」という気持ちを高める

北村亮太 先生 進路指導部 数学科 北村亮太 先生
進路指導部 数学科

 本校には、高3のクラスが9つあり、合わせて300人以上の生徒が学んでいます。その一人ひとりが主役になれるように、「探究発表会」では高3生全員が必ず発表するスタイルにしています。探究活動の指導は各クラスの担任が務めています。生徒の行動を促すきっかけになる言葉をかけることが、担任の役割として重要だと捉えています。

 探究活動は「総合的な探究の時間」を使って行っています。自分の興味・関心を抱くことを週1回、熱心に調べたり考察したりすることができるのは、とても価値のあるひとときだと思います。

 昨年、高3を担当して探究活動の指導を手掛けたところ、「この生徒がこんなことを考えているのだ」といった新しい発見が数多くあり、教員として意義のある体験ができました。探究活動を通して、学びたいという気持ちや大学進学への意欲を深めたり、自分が将来どのように生きたいのかを考えたりしてほしいと思っています。

先生Voice2

自分で答えを探し、見つけていく力を

戸丸凌太先生 国語科 高3担任 戸丸凌太 先生
国語科 高3担任

 今日の発表会開始にあたり、森校長が「これからの社会で生きていくには、探究学習で培われる、自分で答えを探し、見つけていく力を高校段階でも身につけておく必要がある」と語っていました。「探究発表会」は、そうした力を鍛えるための探究活動の集大成ともいえます。

 2022年、「総合的な探究の時間」が高校で必修化され、その1期生が高3になった昨年、本校で1回目の「探究発表会」を開催しました。ここ数年、総合型選抜の一環として「探究入試」と呼ばれる入試を実施する大学が出てきています。この入試では高校での探究活動の成果が志望理由書や面接などで問われます。探究発表会までに経験してきたことや身につけてきたことが、入試にも活用できるようになってきました。

 探究学習における試行錯誤は生徒たちだけのものではなく、我々教員も日々試行錯誤をしながら探究学習の指導にあたっています。そういう意味でこの探究発表会も、これからさらにより良いものにしていくために、我々教員もさらに学びながら試行錯誤をしていきます。

先生Voice3

自分の興味・関心を深掘りし、試行錯誤を繰り返す経験が次に活きる

鈴木直子 先生 地歴公民科 高3担任 鈴木直子 先生
地歴公民科 高3担任

 探究は「問いを立てる」ことからスタートします。しかし生徒にとって、これは非常に高いハードルとなります。課題をどう見つけたらよいのかわからず戸惑ってしまうのです。そこで1年次は「信号機の色はなぜ三色なのか、緑なのになぜ青と呼ぶのか」など、身近なものに関する問いを作る練習から始めました。2年次の1学期には全国の大学の総合型選抜の問題を活用し、「興味のある問題にどれでもよいからチャレンジしてみよう」と呼びかけ、問いに取り組む(調べる・意見を持つ・発表する)経験をしました。そして2学期に改めて自分で問い=テーマから考えさせて本格的な探究活動に入ったのです。そして3学期にはその成果を中間発表としてプレゼンテーションする機会を設けました。

 3年次の探究発表会は、この中間発表をより発展させたものになる予定でした。ただ、今回インタビューに答えてくれた3人は、全員中間発表からテーマを変えているんですよね。それは真剣に探究活動に取り組むなかで、問いを立てる力を身につけ、複数の問いを自分のなかに持てたこと、調べていくうちに興味の幅や視野が広がったことの表れだと思います。探究を通じて自分の興味・関心を深掘りし、試行錯誤を繰り返して結論を導き出した経験は、大学や就職など次の進路でも活かされると確信しています。

探究発表を通して大きく成長した3人。先生方の評価も高く、今後の活躍が楽しみです。探究発表を通して大きく成長した3人。
先生方の評価も高く、今後の活躍が楽しみです。

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共学
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